ワールドカップの結果報告のため山形県体育協会に訪問しました。中学時代を思い出し、自分を振り返ることでまた新たな決意を再確認していました。「向上無限」のタオルを使い、限界知らずのチャレンジ精神で世界で戦います。

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今年も山形県体育協会に大会報告のご挨拶をさせて頂きました

12月28日に山形県体育協会に訪問し、11月に行われたシニアのW杯アルジェリア大会の結果報告をさせて頂きました。

今回の体育協会へは選手4人で、私を含めた大学生2人と中学生2人で訪問しました。私はシニア(年齢制限なし)で、もう1人の大学生はジュニア(U20)、中学生2人はカデ(U17)の国際大会に出場し1人ずつ結果報告を行いました。

選手それぞれが掴んだ手ごたえや、見つけた課題があり、戦うカテゴリーは違えど世界で戦う仲間の話には刺激を受けました。

中学生の結果報告を聞いて思い出した私の中学時代。

私は小学生の頃から米沢出身のフェンシング選手で、当時五輪を目指していた先輩の姿を見ていました。先輩には東京から米沢に帰ってきた際に指導してもらい、世界に挑戦する意識の高さや、強さだけでなく優しさのある人間性に憧れていました。

覚悟があるから乗り越えられる

中学2年から上京して五輪を目指すと決めた時、その先輩と話で自分が踏み出す世界は覚悟がいると知りました。そしてこれから始まる新しい人生への強い覚悟を私に与えてくれました。
「上京して五輪を目指すということは荒波の繰り返しで、楽しいことよりも辛いことのほうが多い。周りに厳しい言葉を突きつけられたり想像以上の困難で、どんなに船がボロボロになろうとも1度乗った船を降りることはできい。だから中途半端な気持ちではやっていけない。春香にはその覚悟がある?」

「覚悟できています!」と返事をし、気持ちでは絶対誰にも負けないと決めて上京しました。私が先輩の言葉の本当の意味を知ったのは上京をしてからでした。

確かに大変なことは沢山ありました。しかし自分の覚悟を振り返ると、自然と力が出てきました。できなかったことができるようになる嬉しくなり、次の課題へ挑戦するの繰り返しで、フェンシングをすればするほど感じる面白さが違っていきました。

やり抜く力の強さを私が世界へ証明する

厳しい環境だからこそ乗り越えた分だけ成長でき、失敗があるからこそ成功があると知り、中学・高校・大学とフェンシングを続け、気がつけば先輩が目指した土俵に私は立ています。五輪で山形県フェンシング史上初のメダル獲得を達成し、今度は私が夢や目標を与える存在になります。

私は五輪を目指す先輩が身近にいたことで、世界を意識し抵抗感がなく上京を決意できました。今度は私が次世代に夢や目標を与えるきっかけになれるよう「最後までやり抜いた人が勝つ」の信念で、世界で勝っていきます。

価値ある経験の積み重ねで世界ランキングを右肩上がりに

11月のアルジェリア大会では、駆け引きが上手い選手は情報量が多いなかでプレーをしていると学びました。試合のビデオを振り返ると、動作の1つひとつに意味を感じられ、剣の軌道やステップに無駄な動きがありません。野球で例えると、投手のボールを見極めるバッターです。バッターは来るボールだけでなく、投手の投げ方やボールの高さとスピード、審判のストライクゾーンの基準などを考慮して判断します。見える情報がある分、成功する確率が高くプレーできるということです。だから迷わず無駄な動作なしにキレのある動きをします。

1月のポーランド大会とフランス大会、2月のイタリア大会に向けて、現在は海外選手の分析と相手によって戦術を変える練習に取り組んでいます。

今シーズンのワールドカップは残り7大会。後半の大会で表彰台に上がるために1月と2月の大会では「try and learn」を繰り返し、計画的な挑戦で世界ランキングを上げていきます。