2018年最後の大会は全日本選手権の団体戦。学生にとっては5月から戦ってきた今のメンバーで団体戦を組める最後の試合となります。今ままで先輩の背中をみてきた分、来年は自分が最上級生でチームをまとめる存在になるのだと自覚した大会になりました。

2018年最後の大会は全日本選手権の団体戦

12月21日に茨城県の青柳公園市民体育館で第71回全日本フェンシング選手権大会の団体戦が行われました。

この大会は2019年の「いきいき茨城ゆめ国体」のフェンシング競技のリハーサルも兼ねている大会で、昨年は福井県で開催されました。

法政大学女子フルーレは昨年とメンバーが変わらす、今年は2連覇をかけた大会でした。
またこの試合で2018年の最後の試合になり、私のキャプテンである4年生の先輩にとってはフェンシングの引退試合です。

私は「力を出しきり来年に繋がる試合をする」という気持ちと「最後に勝って先輩を送り出す」という2つの想いで臨んだ大会でした。

試合結果とプレー内容の振り返り

1回戦はシードのため免除。
2回戦は王子総合高校に45対16で勝ち、3回戦の朝日大学には44対40のタイムアップで勝ちました。
その次の準決勝で日体大に45対29で敗れ、最後の3位決定戦での早稲田大学に「表彰台に立ちたい!」の思いで、最後に追い上げを仕掛けたものの45対36で負けて、最終結果は4位になりました。

個人的にはトレーニングで気にかけている「軸がぶれない体の使い方」が意識できており、プレーの面ではリードしている時や、点数を取らないといけない場面で戦い方を理解しながら試合をすることができました。

振り返ると、2週間前の全日本選手権の個人戦より落ち着いて試合ができました。
自分の長所と短所を理解してプレーしたことができた理由の1つですが、大きな理由は団体戦ということもあって、自分だけでなくチーム全体をみて試合をしていたからだと考えます。

団体戦で実際に戦うのは1対1ですが、ベンチに控えている時は次に戦う選手の動きを観察したり、自分が相手と戦った感想をチームメイトに伝えて情報を共有していました。

また試合の流れや仲間のプレーを見て、かける言葉を選んだり、次が私の試合だと「今の状況は○○だから□□しよう」や「△△したらチーム的にはどうなるか」など自分がその環境で戦うにはどうしたら良いかを個人戦と比べて1歩引いた位置で考えていました。

冷静にプレーするには個人戦でも団体戦のような試合全体をみる気持ちでいたほうがいいみたいです。緊迫する試合になると視野が狭くなりがちなので、試合中に気持ちのリセットをする習慣を身に着けます。

大学生活のカウントダウンがスタート

最後の3位決定戦が終わった後、チームで円陣を組んだ時に「先輩と戦える試合が終わった。もう一緒に戦うことはないんだな」と思うと目から涙が出ていました。

女子フルーレのキャプテンを務めた先輩は、私と同じエリートアカデミー出身で、私とは8年間共にフェンシングをしてきました。先輩は来年から社会人で、フェンシングは大学生で引退です。試合が終わったあと先輩が「引退した実感がわかないけど、こんなに思いきりやれるのは今だけなんだと思った」と言っていました。

来年の今頃は大学生のフェンシングが終わります。(現役引退はしませんが)
1年後の私はどう思っているのだろう、後輩に何を残せるのだろうと真剣に考えさせられます。
必ずいつかはフェンシングの引退が来る。そこで得た経験を誰かの役に立てるために目の前の「今」に力を注ぎ、たくさん考えたことを心から感じて、私だけの価値をつくります。

プレーだけなく気持ちでもチームを支えるリーダーに

12月24日には上野の精養軒で法政大学の納会がありました。
毎年この納会で来年度のキャプテンが発表され、世代交代をします。
この度私はフルーレ女子のキャプテンに就任しました!

最上級生となるので自分の種目だけでなく、他の種目のチームメイトのことも考えながら、試合ではチームをプレーだけでなく気持ちの面でも引っ張れるリーダーになります。まずは他人にあれこれ言うのではなく、自分が周りを巻き込んで行けるように自分自身を高めます。