人付き合いやSNSなど関わり方で、誰もが悩んだことがあると思います。私もその一人です。自分の心が揺らいでしまうこともありましたが、ある本の考え方に自分自身が納得し、実際にやってみると様々な気づきがありました。もし現在、人間関係やSNS疲れで窮屈な思いをしている方に、少しでも心が解放されるヒントになれば幸いです。

長所をかけ合わせた考え方を知る

私が最近読んだ本はこちら!

Third Way(サードウェイ) 第3の道のつくり方 (ハフポストブックス)

モノづくりを通じて発展途上国から世界へ共通するブランドをつくり、バッグやジュエリー、衣類を手掛けているマザーハウス。

私もお店に行ったことがあり、店内の解放感やこだわりに包まれ、店員さんの人柄の良さやモノを愛する気持ちが伝わってきました。

職人さんの手仕事で行われるため、同じ種類の商品でも、素材の個性やそれぞれの商品に取り巻くオーラがあることに面白さを感じます。

対立から新しい選択肢が生まれる

この本では、マザーハウスを立ち上げた山口絵里子さんが大切にしている第3の道(Third Way)について書かれています。

山口さんのサードウェイとは、「相反する二軸をかけ合わせて新しい道を創造する」ということ。

目の前にAとBという全く異なる選択肢が対立する際に、AとBの良い所をかけ合わせ、新しいものを作り出すこと。

決してどちらか一方を取ったり、中間地点である妥協点を選ばずに、AとBを寄ったり来たりしながら、らせん階段のように上昇し、スパイラルのように成長していくことです。

私の生活でも二項対立するものは多く存在します。

例えば男と女、先進国と途上国、メジャーとマイナーなど。

しかし、それらのどちらがよい悪いではなく、様々な角度から物事をみれば、新しい選択肢が見つかるとこの本で思えるようになりました。

自分自身がサードウェイの立場にいることで、心が自由に生活できると感じています。

他者比較やSNS疲れからの解放

私は人と自分を比べてしまうことで悩んでいました。
自分の心が揺らいでしまうのです。

SNSでアスリートの投稿を見ると、過剰に反応をする自分がいて、それが窮屈になることもありました。

離れればいいのに、癖でアプリを開いたり、何かが不安で見てしまうこともありました。

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そこで山口さんのある言葉で気づかされたのです。

「自分軸」を持ちながら他者を見る。
ただし、「一定の距離」を置いて。
そのうえで、「他者」を見る。

その時に大事なのは順序だと山口さんは語っています。

  1. まずは自分の意見を確立し、あるいは仮説を立て、
  2. その後で他者のおこないや思考を検証してみる

私は「自分軸」という「自分の考え」を持ったうえで、相手の立場で見て考えれば良いのだと納得しました。

自分の考えなしに相手を見てしまうから、相手を受け止めすぎて自分が揺らいでしまう。

自分軸があると、相手と自分に距離感が生まれ、さらに様々な角度から相手を見ることができる。

イメージ的には、自分が人工衛星となり、相手という地球を回るようなものです。(ぱっと思い浮かんだ例えですが)

そして自分軸は、すぐに見つかると実際に私がやって感じました。

心が揺らぎそうな時に、自分に「あなたならどう思う?どうしたい?」と聞くと答えが見つかります。

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自分軸が教えてくれたこと

私はこの「自分軸」を持ちながら、相手と関わる中であることに気がつきました。

それは、

  • 目に見えることが全てではない
  • 他者は自分を気づかせてくれるためにある

ということです。

自分軸ということで、私自身のフィルターで相手をみています。

そのため、「きっと違う人がみれば、違う世界があるのだろうな」と思えるようになりました。

また、他者と自分が接することで、様々な感情が湧いてきます。

それは共感や感動であったり、時には違和感や反発もあります。

相手がいるからこそ「私ってこう思っているのか」と自分の価値観を知ることができ、

他者がいてこその私であると思うと、良いことも悪いことも愛おしく思えてくるのです。

結論は急がなくて良い

この解釈はすぐにできる時もあれば、時間が経たないとできないこともあります。

だからこそ、結論は急ぐものではありません。

急いで決めつけるのではなく、答えがでるタイミングを待つことも必要なのだと感じています。

在るものをそのまま取り入れるのではなく、新しい考えを自分が探してみる。

そうすることで、選択肢が無限にあり、自分の心が自由になる。

そう思いながら人ともSNSとも関わっていきたいし、何より自分自身に正直に接していきたいと思っています。

私はこれからどんな時にどのようなサードウェイを描くのだろうか。

「だったらこうしてみよう!」と思いついたら、すぐに動ける自分でありたいです。


(山形県出身で人間国宝である奥山峰石先生に書いて頂いた「道」)