シドニー五輪の女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子さん。高橋尚子さんは名言がいくつかあり、私も高橋尚子さんの言葉には元気や勇気をもらっています。
そこで今回は私の支えとなった高橋尚子さんの名言を3つ紹介しようと思います。
目次
努力の大切さを初めて知った本
4月24日、マラソン指導者である小出義雄監督が亡くなられたニュースを知り、鳥肌が立ちました。
小出監督のことは小学6年生の朝読書で読んだ高橋尚子さんの本で知りました。
学校の教室の本棚にあった「シリーズ・素顔の勇者たち」の『高橋尚子 走る、かがやく、風になる』です。
小学生の私はあまり文章を読むのが好きではなく、漫画構成になっている本を好んでいましたが、当時陸上の長距離をしていた私は「わたしもランナーだから読んでみよう」と思い、手に取ってみました。
高橋尚子さんがシドニー五輪で1位でゴールテープを切る話から始まり、幼少期からかけっこが好きなこと、小出監督に指導してもらうために必死に頼み込んだこと、怪我でつらい日々を過ごしながらも諦めず前向きに練習し続けたことが書いてあり、高橋尚子さんの「できるまで頑張る」という姿に「努力をし続けることの大切さ」を学びました。
また高橋尚子さんが走るの好きで仕方がないと知り、「走ることに対する考え方」が「負けたくない」と思うだけでなく「走るのが楽しい」と変わっていきました。
今の私が「走ることが好き」であり、持ち前の「粘り強さ」があるのは長距離時代の経験があるからではないかと思います。
辛いことでも「楽しい」に変換し、人の倍以上努力をする高橋尚子さんは、私にとって「憧れの人」となりました。高橋尚子さんは小学生のころに日記を書いており、私もマネをして日記を書いていた時期がありました。もしかしたら、フェンシングノートを書いているのは高橋尚子さんの影響かもしれません。
背中を押される高橋尚子さんの名言3つ
私は高橋尚子さんの本をいくつか読みました。
『笑顔で生きる魔法の言葉』の本で、「いいな」と思う言葉は「読書ノート」に記録し、私が挫けそうになった時は、ノートに書き留めた言葉を振り返り、前向きな気持ちにさせてくれます。
今回は高橋尚子さんの言葉の中で、私が特に影響を受けた言葉をご紹介します。
「走る、かがやく、風になる」
これは私が陸上をしていた時に、走るたびに心の中で唱えていた言葉です。
走っていて苦しい時や集団に離されそうになる時に、高橋尚子さんになりきって「走る」「かがやく」「風になる」を心から唱え、自分の身体に入れ込むことで自然と力が出て、「ここで我慢して耐えれば乗り切れる」と踏ん張れるようになりました。
私は陸上で「自分の限界を決めつけてはいけない」と学び、フェンシングをしている今でも陸上経験を思い出し「私はまだまだできる」と背中を押されます。
私の陸上時代での学び
中学1年生の夏の大会で、私は監督に「次の大会(1500m)の目標タイムは4分49秒」と告げられ、正直言って「4分49秒は先輩が1年生の時に出してないから、私も無理ではないか」と思っていました。しかし「言われたからにはやるしかない」と思い、監督から与えられたメニューに食らいついていきました。
その辛い場面で唱えていたのが「走る、かがやく、風になる」です。
そしてレース本番になりました。
前半はどんな走りをしたのか覚えていませんが、私は先頭を走っていました。
レース中盤の残り700m辺りで「このままじゃ49秒出せないぞ!」と監督の声が聞こえました。私は「やばい!ペースを上げなきゃ」と思い、無理やり腕と足を動かし呼吸をさらに上げました。
そして残り300m。「落とすなもっと上げろ、いけるぞ!」と監督の声が聞こえ、「いけるのなら、この後どうなってもいいから早くゴールに着きたい」と思い、ラストスパートは全身を振り絞ってゴールしました。
結果は4分49秒36。
目標タイムをクリアし、大会新記録も出しました。
(この記録は2010年に出し、2019年4月の時点ではまだ更新されていないようです)
思ってもいなかった結果に私は驚き、大会新記録を出したことよりも「できない」と思っていたものが「できる」ようになり「限界は突破できる。私もできるんだ」と知れたのが嬉しかったです。
「苦しいな」と思うことでも「もう少し頑張ってみよう」と思えば、いつの間にかその状況が楽しく、心地よくなり「いつの間にか成長している」と気づくことがあるんだと感じます。
「つらいとき、逃げたいときこそチャンス」
この言葉には何度もお世話になっています。
フィジカルトレーニングのきつい練習や、試合中の追い込まれた状況、進路を選択する時などにこの言葉を思い出します。
1番逃げたい時に頑張るからこそ、人はもう1段力をつけることができる。
強くなるためにしている練習は辛いときこそ伸びるとき。だから「ラッキー!今が伸びるチャンス」だと思って取り組むことを心がける。
辛くなるまで追い込めるのも決して簡単なことではなく、そのチャンスが目の前にあるなら絶好の機会だと思うようになりました。
進路の決め手となった未知への1歩
またこの言葉は私が大学の進路を決めた1つの理由となっています。
私が国際文化学部を選んだのは「国際」というのが私にとって抵抗感があったからです。
海外遠征に行くと「外人は怖い」と思ったり「早く日本に帰りたい」と思っていました。
この恐怖心や抵抗感をなくすために、「世界で勝つには世界を知らなければいけない」と思い国際文化学部を選びました。
大学での授業は難しいけど楽しいです。新しいことを知り、「何とかやってみよう」としたことは認めてもらえるので自信にもなります。
入学当初は洋楽を一切聴かなかった私が、今では好んで聴くようにもなりました。
国際文化学部で「自分を表現する自由」を学び「もっと自分の世界を広げたい」と思っています。
「つたいとき、逃げたいときこそチャンス」
この言葉があってこそ今の自分がいます。迷ったら難しほうを選ぶことで、知らなかった自分と出会い続けています。
「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」
1番好きな高橋尚子さんの言葉です。
高校の英語の授業のスピーチやアカデミー卒業のスピーチ、大学のキャリアデザインの授業でのロールモデルについてのプレゼンで、この言葉を紹介してきました。
- 結果は目に見えるものだけど成長は目に見えないもの。
- 全力を注いでやっていれば自分のしていることに必ず意味がある。
なかなか結果がでない時に「今は土の中で太い根を伸ばしているところ。今やっていることは必ず役に立つし、無駄じゃない」と私に「土台や基本が大事」と教えてくれました。
そうやって続けていると「咲かせるためにはこれが足りない」と思えたり、たまに咲かせる花に喜びを感じ「もっとやろう」と思わされます。
「大きな花」を咲かせるために太く・長く・多くの根を伸ばし、どんな状況でも輝ける「梅津春香の1本の木」を育て続けます。
言葉は私を強くする
言葉には不思議な力があると感じます。
言われてすぐにビビッとくる言葉もあれば、時間が経ってから「あの人の言ってたことは、こうゆう意味だったのか」と知ることもあり、知っている言葉でも振り返ると違った意味を見つけることができて面白いです。
私は「自分の心が動いた言葉」を書き留めています。
すると自然と力が湧いてきて、心強くなります。
これからも様々な言葉に出会い、私も誰かの役に立てる言葉を見つけていきたいです。