東京都立石神井高等学校でオリンピック・パラリンピックの講演会として、フェンシングの実演と体験を行いました。エペ・フルーレ・サーブルの実演によるルール説明やエペの体験会を行い、私自身もフェンシングを楽しく紹介してきました。
目次
東京都立石神井高等学校でオリンピック・パラリンピックの講演会
3月19日(火)に東京都立石神井高等学校の体育館で、高校1年生と2年生を対象に、フェンシングの講演を行いました。
石神井高等学校はスポーツの交流がある学校で、夏休みには運動部が近隣の中学生に部活動を紹介したり、文化祭ではオンリンピック・パラリンピックに関する調べ学習の展示発表を行うなどの活動をしているようです。
今回のテーマは「フェンシング競技を知り、フェンシング競技を体験する」ということで元日本代表で、現在は東京都立王子総合高等学校でフェンシングを指導している先生を中心に、私を含めた学生のアシスタント講師7人(選手6人と審判1人)が講演を行いました。
フェンシングを知るだけでなく体験もする講義内容
私たちアシスタント講師は、エペ・フルーレ・サーブルの各種目2名ずつで、それぞれ日本代表の経験があり、所属は違いますが知り合いのメンバーでした。
今回の目的は「フェンシングを理解し、実際に体験してみることで2020年の東京オリンピック・パラリンピックに関心を持ってもらおう」ということで、フェンシングの紹介だけでなく、生徒さんによる体験を重視した約120分の講演でした。
講演の内容は、
- フェンシングの紹介
- エペ・フルーレ・サーブルの実演
- 各クラス代表生徒によるエペ種目の体験
- 生徒たちによるエペの3本勝負
生徒同士で対戦するのは珍しい体験です。
エペ・フルーレ・サーブルの違いを実演で紹介
まずは太田雄貴会長が監修した2分でわかるフェンシング動画を紹介し、実際にユニホームを着て剣を持った私たちが、生徒の皆さんの前で種目の特徴を説明しつつ、3本勝負を披露しました。
実際に見てもらうことで、エペ・フルーレ・サーブルの有効面の範囲やルールの違いをわかりやすくお伝えできたのではないかと思います。
講師が教えるエペの体験教室
次に、各クラス1名の代表によるエペの体験では、私たちが指導者となり、生徒さんたちにフェンシングの構えや剣の持ち方などを教えました。私はフルーレを専門にしていますが、エペの構えや剣の持ち方、基本的な突き方ははフルーレと大きく変わらないので指導することが出来ます。
写真の中央にいるのが私です。
これは「ラスト1本!」と言っているところです。
(ちなみに私は国体でエペを2度経験していますが、エペの専門的なことはできず、エペ剣を持ったフルーレの戦い方をしていましたw)
私がフェンシングを始めた時は構えを覚えることがやっとで、剣はなかなか持つことができませんでしたが、生徒さんは一度言うだけで出来るので「吸収が早いな~」と思います。
また「こういう技もあるんだよ」と少し複雑な技を紹介しても、できてしまう生徒さんがいたので思わず「もしかしてフェンシングしてた?」と聞いてしまいました(笑)
実際の勝負でフェンシングを体験
そして最後は生徒VS 生徒のエペ3本マッチ!!
「突く」対戦は日常生活にはないので、お互いが見合って点数を取るには時間がかかると予想をしていましたが、思った以上にみんなが積極的で、2対2で1本勝負になるなど白熱した試合になりました。
試合後に「どうでしたか?」と聞くと「難しいけど面白かったです」や「勝てて嬉しい」「次やるなら勝ちたいです」など生き生きとした表情を浮かばせ、それを見ている生徒さんや先生、私達アシスタント講師まで楽しませて頂きました。
前向きに取り組んでくれた生徒の皆さんのお陰で、フェンシングを通じて体育館が一体感に包まれました。石神井高等学校は明るく、真剣に話を聞いてくれる素敵な生徒さん達だと感じました。
改めて感じるフェンシングの魅力
私は今回初めて講師としてフェンシングに携わる機会を頂きました。
この経験を通して改めて「フェンシングはかっこいい」と感じます。
皆さんの前での実演で、フルーレ特有の振り込み技をした時に「おおーー」と反応してもらったり、私自身もエペやサーブルといった他の種目を見て「すごいな~」と感じたり、ルールを知らなくてもフェンシングは面白いと気づかされました。
(もちろん、ルールをしれば面白さが倍増します)
「楽しんでもらう」立場で行ったはずなのに、私まで楽しませて頂き、また競技者とは少し違った視点からフェンシングを考えた貴重な体験に感謝します。
選手の特徴や戦略によって違うフェンシングの音
やはり、フェンシングは実際に見るほうが迫力があって面白いです。
最近はフェンシングの中で「音」を気にして練習をしています。
剣が交わる音や、足音でわかるステップのタイミング、相手を威嚇するために足で音を立てるなど、人それぞれ特有の「音」があります。
その人の独特な「音」に注目してみるのも面白いので、フェンシングを見る際は「音」も気にしてみてください。
大きな大会の決勝戦では、ピスト(舞台)によってマイクが入っている影響もあってか、剣を叩く音や、床に靴が擦れる音など、臨場感で溢れています。
最近の練習では、私が攻撃を仕掛ける際に、勢いあまって相手に攻撃するとバレることがあるので、相手に気づかれないように、そろりと近づき仕掛けようにを取り組んでいます。