2020年9月に開催される第73回全日本フェンシング選手権大会。コロナウイルスでの影響で人数制限が変更となり、出場予定だった女子フルーレの試合が出場できなくなりました。目標にしていた大会がなくなった今、選手である私の素直な気持ちやモチベーションについてお伝えいたします。

人数制限の変更で出場できず。第73回全日本フェンシング選手権大会

8月20日、日本フェンシング協会のホームページにて9月19日に行われる第73回全日本フェンシング選手権大会が国内ランキング上位32名から16名からの開催に変更することが決定しました。

コロナウィルスの影響で設定された人数制限が更に制限されたのは、試合当日の朝に出場選手がPSR検査を受けることとなったためです。

私は現在、国内ランキングが23位のため、今年の全日本選手権大会には出場できないこととなりました。

試合に出られなくなったフェンシング選手の私が思うこと

1年前の私の全日本選手権大会の結果はベスト32位。

あの時、せめてトーナメントでもう一勝していれば今年は出ていたのではないか。

と思う気持ちがありましたが、今こうやって全日本の大会で逆転を狙っていた自分がいるのは、昨年の大会後から現在までの私とフェンシングの向かい方が驚くほどに変化しているからです。

昨年の全日本選手権大会で負けた後、エリートアカデミー時代から私を応援してくださる方に、「梅ちゃんはもっと身体の感覚を磨いたほうがいいよ」と言ってもらいました。

あの言葉や、あの時の自分の状況がなければ、武術やヒモトレ、動作術やバランストレーニング、アーティストや足裏感覚など、こんな様々な分野に足を踏み入れることはありませんでした。

身体に興味を持ち、自分の感覚を研ぎ澄ましていく中で、フェンシングのコーチの考えが理解しやすくなり、1年前では決してわかることのできなかった「感覚系フェンサー」の領域にいまの私がいます。

まさに、180度回転です(笑)

コーチの指導に依存していた(と今では思う)自分が、今では自分という軸を持ちながら指導者の言葉を受け入れられるようになりました。

今では自分のフェンシングを様々な指導者や物事から吸収し、すくすく育み中です。

試合が無くなったモチベーションについて

自分を「変えたい」と思いながら1年前は過ごしておりましたが、主体的に動くことの面白さを知り、気がつくといつの間にか自分が変わっていました。

「変わったね~」と人から言ってもらうと、実は私の心の中でニヤニヤしてします(笑)

残念ながら私は今年の全日本選手権大会に参加できませんが、私の中ではあまりショックはなく、自分のフェンシングを2024年のパリ五輪に向けて極め尽くすという探求心の想いでいっぱいです。

モチベーションの事で心配の言葉を頂きましたが、私には全く心配ご無用です。

私がはっきり言えることは、1年前の自分と比べてみると、確実に私はフェンシングへの「好き」が日々増しています。

好きだからこそ続けることができ、ちょっとのイレギュラーや困難は愛おしいとも思えます。

試合がない状況での今後の過ごし方と決意

全日本選手権大会に出場できませんが、これからは私も試合をする気持ちで練習に臨むと決めました。

女子フルーレの試合日である9月19日には、自分のフェンシングの形にした状態でいれるように、私が全日本選手権大会で優勝するために必要な課題をクリアしていきます。

そして、来年の大会では見違えるように成長した梅津春香をご覧ください。

いま練習ができていることに感謝をしながら、未来に進んでいきます。

また、今年の全日本選手権大会は9月17日から19日が3種目の予選、26日には3種目の決勝戦が行われます。決勝戦はライブ配信がさせる予定なので、皆さんもお時間があれば気にかけてみてください。

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まずは何事もなく無事に全日本選手権大会が開催されることを願っております。