大学を卒業し、社会人生活が始まりました。梅津春香の新たなフェンシング章の幕開けです。4年間の学生生活を経て大学でやって良かったこと、やれば良かったことを私の経験でまとめました。学生の皆さんの参考に少しでもなれば嬉しいです。
目次
大学を卒業し、次なる挑戦がスタート
先日、4年間通っていた法政大学国際文化学部を卒業しました。
本来は国技館で袴姿で卒業式をする予定でしたが、コロナの影響で卒業式は中止に。
卒業式が予定されていた3月24日に大学の市谷キャンパスで学部ごとに時間や教室を振り分けて学位記を受け取りました。
(同じクラスの人達と教室で記念写真)
袴は卒業式が中止になったため着るのをやめました。
私が着たのは白のジャケットとワンピース。
卒業が新たなスタートという意味も込めて白色です。
服を選ぶ前は、黒や紺色のワンピースを探していましたが、「せっかくだから試しに白も着てみようかな」と好奇心で試着し、鏡越しの自分をみた時に「これ着たい!」と直感的に思いました。
新たな自分が見つかった4年間
4年間を振り返ると色々なことがありました。
高校までの守られていた生活から、大学生という自己責任の世界に入った時は、フェンシングや学業、生活面にもなかなか慣れず、中途半端になってしまった時がありました。
フェンシングでなかなか結果がでない時、自分はどん底まで落ちたとも思いました。
もうフェンシングをやめようと思ったこともあります。
しかしその時に、「ここで夢を諦めてしまったら、これから夢を目指す人達はどうしたらいいんだろう」とふと頭の中で疑問が生まれました。
できない自分が情けなく自分が嫌いになった頃には、私のことを大好きと言ってくれ私がフェンシングに取り組む姿を見てまた夢を目指し始めたと言ってくれた小学生の同志もいます。
自分が挫けそうな時に、沢山の人が支えてくれたことで今の自分がここに立っています。
だから自分が五輪の夢を目指し叶えることで、誰かの背中を押せるような人になりたいと強く思いました。
この4年間で自分の良いところや悪いところも含めて、自分の知らなかった自分にも気づくことができ、この経験はするべくしてあったことだと思えます。
私が思う大学でやって良かった4つのこと
- 何事もきっかけと意味があると思って行動
- いざという時に自分を支えてくれる読書
- お金を稼ぐ大変さや自分の人生を考えたアルバイト
- 自分で考え最後の選択は自分の意志で決める
大学4年間を振り返り、私が心からやってよかったと思をお話します。
今回はアスリートしてではなく一人の学生の話として聞いていただき、現役学生やこれから大学に入る人の1つの参考になれれば嬉しく思います。
何事もきっかけと意味があると思って行動。
この4年間、自分でも驚くほど色々なことに挑戦し今も取り組んでいるものもあります。
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大学に入って初めて取り組んだこと
- 一人アメリカ合宿
- ジャズダンス
- アルバイト
- アメリカ短期語学留学
- アスティエ
- 読書会
- ブログ
- お習字
- バレエ
- 講演者
- セミナー
- 瞑想
- 武術
- 朝活
- ヒモトレ
- バランスボード
これらは最初からやろうと思ってやったことではなく、その場その時に「自分に必要なことは何か?」と考え実行し、またやるべき事が見つかったの繰り返しです。
小さな行動が気づけば財産に
「これからはもっと主体的に行動しなければいけない」と思っていた大学入学当初。
1年生のキャリアデザインの授業では、勇気を出して大教室にてフェンシングのプレゼンテーションをしたこともありました。
そのプレゼンは絶対にしなければいけない事ではありませんでしたが、せっかくの機会だから挑戦しようと思い、やることを選びました。
プレゼンの準備には時間がかかりましたが、試行錯誤を続けるうちにやっと形になりました。
プレゼン本番では、先生に「よくできてるね」と褒めてもらった事がとても嬉しく思い、「何事も行動をしないと始まらない」と実感しました。
きっかけがあれば行動に
行動の大切さを知った私は、やがてきっかけを逃さないように心掛けました。
コーチに「梅津は動きが硬いからダンスやってみれば」と言われダンスを始めてみたり、
応援にきてくれた方に「梅ちゃんには身体を感じることが必要かもね」と教えてもらい武術の世界へ足を踏み入れたり、「こうゆうのあるよ!」と瞑想を教えてもらったり・・・。
新しいものに触れる機会が現れた時、私は少しでも自分がやりたいと思ったらやっていました。
いま思うと、ダンスを始めてなかったら変化する意味も知りませんし、武術にも出会っていません。身体とや自分の心と向き合おうと思いませんでした。
あの時のコーチの言葉を聞き流さず行動に移せたこと、行動することに意味があると信じる自分でいたことに感謝です。
行動するきっかけは日常生活に溢れています。
初めは行動することに恐怖心もありましたが、1度勇気を出して行動する中で、新しい挑戦が心から楽しいと思えるようになりました。
いざという時に自分を支えてくれる読書
大学に入学する前、フェンシング部の同期の顔合わせ会がありました。
そこでOBの先輩が2つのことを熱く語ってくれたのが今でも私の胸に残っています。
1つ目は「かけがえのない同期を大事にしてほしい」
2つ目は「たくさん読書をしてください」ということです。
高校でも読書は時々していましたが、大学に入ってからはより一層するようになりました。
思い出に残る本ベスト5
OBの先輩が言っていたように、読書は自分の世界を広げてくれるものだと知りました。
とくに大学生活の後半では、私はよく本に助けられていました。
私の大学生活、思い出に残る本ベスト5はこちらです!
- 『落ち込んだときに元気になる考え方 (中経の文庫) 』 福島正伸さん
- 『場所はいつも旅先だった (集英社文庫)』松浦弥太郎さん
- 『手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~』 喜多川泰さん
- 『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』ティナ・シーリング
- 『ざんねんな努力』たむらようこさん
本との出会いはタイミングが大事であると思います。
私が本と出会ったタイミング
初めて友達と「ちゃんと」ケンカした大学2年生の秋。寮でケンカの相談をしていた時に、同い年の友達が松浦弥太郎さんの本を「息抜きに」とくれました。
20歳の誕生日にティナ・シーリングさんの本を、読書家の先輩からを頂きました。
この本で、自分がいかに固定観念に囚われていたのかと気づきました。
試合で負けて落ち込んで、何もする気が起きなかった時。
ふと目に入った福島先生の本で、自然とやる気が湧いてきました。
たむらようこさんの本は、自分が上手くいかないのは努力の空回りをしているからだと気づかせてくれました。
喜多川さんの本では、就活の時に自分がどう生きたいかとを考えきっかけになりました。
読書の良さは読書をしてみないとわかりませんね。
お金を稼ぐ大変さや自分の人生を考えさせられたアルバイト
フェンシングの遠征費やダンス教室に通う資金集めのために初めてアルバイトをしました。東京駅のグランルーフにある「山形酒菜一」というお店で、山形の地酒や郷土料理のお店です。
大学1年生の後半から大学3年の始めまでホールスタッフをしていました。
地元山形の魅力を知りさらに地元に興味が湧くと共に、今まで自分が知らなかった「働く」ということを教わりました。
皆さん親切な人ばかりで、時には厳しく時には優しく教えて頂き、自分の視野が広がりました。
お金と時間の使い方
アルバイトを通じて「お金と時間の使い方」をよく考えるようになりました。
お金を稼ぐ大変さ、そのことを知ったうえで自分は何にお金を使うか。
限られた時間で自分は何ができるのか。
次第に自分の時間だけでなく相手の時間も考えるようになりました。
学生で触れた「働く」ということは社会人にとってほんの少しであると思いますが、学生の中でお金や時間、人の価値を知ることができたのは私にとって本当に大きな経験です。
自分で考え最後の選択は自分の意志で決める
大学は結構悩み考えて決めました。
考えすぎて緊張型頭痛にもなりました(笑)
色んな人に話を聞き、最後は自分で考えて決めた上で「私はこうしたい」と両親に話すと、「春香が決めたなら」と意志を尊重してくれました。
4年間、大学に通わせてれた両親に感謝しています。
(授業中。オレンジ(?)の服を着ているのが私)
「フェンシングはピスト(舞台)に立った時にその人の人生が現れる」
「世界で戦うには世界を知らなければいけない」
そう思い、私は大学を決めました。
不安はたくさんありましたが、今では自分の選択が間違っていないと断言できます。
アメリカに1か月間の語学留学をした時はいかに自分の頭が固く、器の小さい人間であったかを思い知ることができました。
高校から大学で急に英語のレベルが上がり、授業に遅れをとらないように深夜3時まで予習をしたこともありましたが、そこまですることができたのは自分の決めた道だったからです。
在学中は「人に言われたから」と選択したことがあり、その時は後々すごく後悔しました。
また人のせいにしてしまった自分を惨めに感じました。
自分で選択を決めるからこそ責任を持って行動できる。
人生は選択の連続であると知りました。
たまには流されることも必要ですが大事な選択は自分で決め、その責任は自分のエネルギーになると思っています。
社会人でも学生時代の気持ちは忘れずに
ついに今日から社会人。
今日から安全自動車株式会社のアスリート社員として、フェンシングの頂点を目指して参ります。
大学では何事も無駄なことはなく、一見違うことでも物事には繋がりがあると知りました。
自分の素直な心を忘れずに、常に学び続けていきます。
そして少しずつ皆さんに恩返しができますように。
Always be a student!